F.D.IWAKI
一般市民に対するAED講習用視聴覚教材(DVD)の作製について
ここで紹介する内容は、第19回東北救急医学会で発表したものです。
DVDの内容については、発表現在つまりAHAのGuidlines 2000 for CPR and ECCに基づくものです。
※AHA:American Heart Association

第19回東北救急医学会
日時:2005.6.25
場所:仙台市青葉区青葉山 仙台国際センター

左の写真は、一般市民に対するAED講習用視聴覚教材です。

この教材についてご紹介したいと思います。
なお、このページの内容は第19回東北救急医学会の際、発表したものです。
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>この教材は福島県と福島ACLS協会の企画・監修のもと、いわき市消防本部の全面的協力を得て作製しています。 イメージ

福島県では福島ACLS協会の共催で、4月から6月にかけて計6回(県の主催は6回、この他に県医師会主催で1月に1回実施で計7回)、AED指導者講習会を開催しました。
この講習会は、一般市民に対するAED講習を県下統一した内容で効果的に行うことを目的に、県内の全救急救命士を対象に実施し、県内の救命し222名のうち、202名が講習を修了しました。
講習会の指導はAHAの正規のBLSインストラクターが担当し、AHA Heart saver AEDコース(気道異物の除去、心臓発作、脳卒中を含む) + 指導技法(AHAインストラクターコースの抜粋)という内容で行われました。
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講習会の様子です。

上の2枚の写真にはDVDの映像が写っていますが、AHAのコースでは、Watch-then-Practice と言ってビデオを見た後に実技練習をし、それを繰り返すという指導技法が使われます。
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講習会終了後に、受講者から
「Watch-then-Practice という方法が有効であり、講習会を統一的な内容で効果的に行うためには視聴覚教材が必要である」
といった要望がありました。
ところが、AHAのDVDはAHAのコース以外では使用が不可能であり、また、たとえ使用可能であったとしても、DVDは高価で、さらには現在(2005年発表現在)英語版のみの販売となっているため市民に対する講習で使用することは困難です。
そこで、福島県では独自の視聴覚教材を作製することになり、インストラクターとして講習会の指導に参加していた私が制作を担当することになったのです。
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作製上の留意点です。

1.AHAのHeart saver AEDコースの内容に従い逸脱しない
 これは、AHAの指導方針がコアスキルを中心としたシンプルな内容になっており、福島県が示した指導方針ということになります。
 総務省消防庁の示した応急手当指導者標準テキスト追補版の内容もAHAに沿っていることはご承知のとおりです。
2.誰にでも理解できる内容であること
 難しい言葉を避け、DVDの流れに沿えば、一人でも練習できるような内容になっています。
3.実技中心の内容であること
 講義の時間をできるだけ短くし、限られた時間を有効に使って実技を何回も繰り返すことが目標到達への近道であると考えました。
 必要な知識は実技指導の中に組み込むことが可能です。
4.全県で統一した内容で指導できること
 このために、講義の部分もすべてDVDに収録しました。
5.著作権に抵触しないように、写真やイラスト、アニメーション、ビデオ、音声等、すべての素材をオリジナルで作製しました。
6.できるだけ経費をかけないこと
 かかった経費は、DVD-Rの購入費程度です。
7.誰でも使用できる
 はじめは、パワーポイントの自動再生式スライドで作製しましたが、コンピューターがないと使用できず、OSにも左右されることがわかりました。
 そこで、DVD Video 形式に作製しなおしました。
 こうすることで、OSを選ばず、またコンピューター以外でもDVDプレーヤーで再生できるようになりました。
 また、作製したDVDの著作権を主張せず、AED講習の目的であれば誰でも何枚でもコピーして使用していただけることにしています。
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DVDのメインメニューです。

ご覧のように10個のチャプターから構成されています。
1のCPR_01からエンディングまではこのメインメニューに戻らなくても次々進むことができますが、各チャプターの一時停止した画面からは、いつでもこのメインメニューに戻れるようになっています。
こうすることで、普通救命以外の短時間の講習で一部を抜粋した指導が可能となっています。
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各チャプターを表にしました。

付録まで、すべて含めた所要時間は45分05秒になっていますが、資器材一式あたり5名までの講習であれば180分で終了可能です。
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これは、実際に行った普通救命講習Tの様子です。
少人数の講習会の場合、このようにテレビとDVDプレーヤーを使用して講習を行うことも可能です。

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最後に

これは、DVDのエンドロールです。
このDVD作製に関わっていただいた皆さんです。
全員が素人で、手作りのDVDであることがわかります。

このDVDはすでに県内の全消防本部に配布済みです。
また、この発表以降各地から要望があり、現在では沖縄から北海道まで多くの都道府県に配布されています。
このDVDを使用して、県内各地、そして日本全国で効果的な講習会が行われ、社会復帰率の向上につながることを希望します。
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