作者マリオ・バウザは1911年にキューバのハバナで生まれ、のちにニューヨークに移り、サックス&トランペット奏者としてチック・ウェブ楽団、キャブ・キャロウェイ楽団などで活躍した後、マチートと共にアフロキューバンズを結成。40年代のニューヨークのジャズシーンにラテンリズムを持ち込んだ人物だが、その彼が1952年に発表した、ラテンジャズの定番といえるこの曲も、HAVATAMPA にかかると、ただの定番ではなくなってしまう。精妙且つエンタテインメント性に溢れるブラスアンサンブルに注目!
CONCIERTO PARA UNA VOZ(ひとりぼっちのコンチェルト)
もともとはイージーリスニング系のシャンソンとして、『二人の天使』の邦題で、60年代に大ヒットした曲を、「どこから見てもイージーではない」編曲でカヴァーした、グルーブ的にも技巧的にも、HAVATAMPA以外には絶対に演奏不可能な一曲。八木の華麗なリリック・ソプラノも聴きもの。
60年代から現在に至るまで、スペイン語圏で圧倒的な支持を受けるキューバの《歌う詩人》シルビオ・ロドリゲスの未発表の幻想的な詩に、HAVATAMPAのリードヴォーカル八木啓代が曲をつけた作品。
TODOS LOS OJOS TE MIRAN(あなたを見つめるまなざし)
荘厳な大聖堂の中で、愛の懺悔が始まる....
1943年生まれのキューバの国民的作曲家パブロ・ミラネスの名曲を、ラテンバンドの域を超えて、まさに完璧なバロック対位法を駆使したアンサンブルで聴かせる、世にも美しいボレロ風バラード。
日本では、英語訛りで『ネイマ』と呼ばれることが多いが、本来は、アフリカ系の女性の名前なので、綴りどおりにナイマと発音するべきだろう。タイトルに違わず、アフリカの大地が目の前に広がるかのような感のあるコルトレーンのこの作品は、瓢箪で作られたキューバの民俗楽器チェケレとブラス、という、世界初のとびきり異色の組み合わせによって演奏されている。
LO PROFUNDO DE TU BOCA(あなたの唇の奥に)
イベロアメリカTV機構大賞など数々の国際的な賞に輝くメキシコ出身の鬼才作曲家、マルシアル・アレハンドロが1986年に発表した、ちょっと危険で蠱惑的なラブソング。
HAVATAMPAの熱狂的なファンでもある前述のマルシアル・アレハンドロが、八木啓代のために書き下ろした美しいバラード。
解説など不要なほどの、あまりにも有名な、ジョン・ティソールとの共作になるエリントン・ナンバーのこの作品に、吉田憲司の編曲の才とHAVATAMPAのインスト陣の魅力のすべてが集約されていると言っても過言ではない。